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今も浜松に伝わる厄落としの儀式

節分の夜、お餅を手に猛ダッシュ!
こんな「厄払い」、知っていました?

厄年とは、数え年で男25歳と42歳、女19歳と33歳。
この年齢は、人間の一生で災厄が多い年と言い伝えられています。
だから、その年の無事を願うようにお払いをする。その時期がちょうど節分の時。

ン年前の2月3日、「今年は厄年だね」。
昼過ぎから、母は厄落としの準備を始めている。
一升の餅を炊き、何十個もの湯気を立てただんご餅を作り皿に盛る。
一つだけ、少し大きめに餅を丸めた。

夕食を終えた私に、母は厄払いの儀式(?)を始めるように勧めてきた。
昼に作った少し大きめの餅を一つ、真っ白な半紙に包む。500円玉も一緒に添えて。

「これで身体をさすって。厄がお餅に移るから」。
言われるがままに、餅とお金を包んだ半紙で自分の身体のあちこちをさする。

「今からあの四つ辻まで行ってそのお餅を置いておいで」と母。
その約束事がなんともすごい。

玄関を出た瞬間から、
絶対誰にも会うな。
絶対声を出すな。
絶対後ろを振り向くな。
絶対同じ道で帰ってくるな。
守らなければ「厄が背中に付いてくる」との言い伝え。
暗闇の中、ひっそりやってこそ、その効果も絶大とか。

静まり返った寒い夜、私は玄関を出た。
「ひぇ〜、怖い…。誰にも会うな、なんて言ったって、向こうから誰か来ちゃったらどうすればいいの!?」。
心細さと裏腹に、外に一歩出た瞬間から私の足は全力疾走。
目に見えない「厄」と今、まるで戦っている気分さえしてきた。

母が示した自宅近くの目的の四つ辻へ。
握った半紙を、中身が見えるようにサッと広げて素早く置くと、一目散に自宅目掛けて猛ダッシュ!

「ただいまーっ」。
玄関を入り、温かな空気に包まれてフ〜ッ…、私の厄落とし無事終了。
この1年もう安泰。

本来は、「厄落とし餅」と言い伝えられるだけあり、誰かにお餅を拾ってもらって厄を落としていたのだそうです。豊かになった今は、四つ辻にポツンと置かれたお餅だけを拾う人もいない。せめて添えたお金を誰かが拾ってくれることで厄落としとなる。
500円という額に決まりがあるのでなく、「必ず拾ってもらえる金額」。

厄落しのお餅を作る為に炊いた一升のお餅は、近所の人にも配る。
「うちの娘が厄年なんです。厄落としのお餅を作ったので皆さんで食べて頂けますか」と親は挨拶をして回る。

厄払いの仕方も地方・地域により様々ですが、この「厄落とし餅」は、今も浜松のある地域に続いている有名な儀式です。

働き盛りで、「身体的・精神的にも無理をしないように」と戒めて、前後に前厄・後厄と続きます。
節分の頃に厄払いをするのも、旧暦で1年の節目に当たる時期だからということです。

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